心不全の症状とは?初期症状は?
心不全という言葉を聞いて、どういう状態かを、すぐにイメージできる方は、ほとんどいないと思います。
肝不全、腎不全、心不全・・・
各々の臓器+不全とつけば、その臓器が完全ではない状態をさします。
心不全は、心臓が完全ではない状態になりますが、心臓の働きは、血液を循環させることにあります。
すなわち、全身へ血液を巡らせて、そして全身から血液を回収する、というのが心臓の仕事となります(ホルモンの分泌、という仕事もしていますが、ここでは割愛させていただきます)。
血液が循環できなくなりますと、各臓器へ血液が行き渡らなくなりますので、すなわち各臓器が必要としている酸素、栄養が届かなくなります。
そうしますと全身の臓器が正常に働けなくなり、生命活動が行えなくなりますので、心不全は、命に直結しうる状態となります。
心不全の初期症状は?
心不全の初期の症状(サイン)としましては、足のむくみが有名です。
心臓は各臓器へと血液を巡らせますが、それはとても大事な仕事ですので、最後の最後まで破綻しません。まずは回収作業から、おろそかになり、血液が回収できなくなる、つまり全身に血液(水分)がだぶついていきます。
上半身の血液は、無理に回収をしなくても重力にしたがって、勝手に心臓に戻ってきますが、下半身の血液は、重力に逆らって回収をしなければならず、心臓が弱ってきますと、まずは下半身(足)の血液(水分)の回収からできなくなり、結果として足がむくむ、という症状から出現します。
心不全になってしまう原因
心不全の原因は様々ではありますが、心臓が原因でなるものでは、心臓弁膜症、心筋梗塞、心筋症が有名です。
心臓以外が原因でなるものとしましては、動脈硬化や、肝臓、腎臓、肺など他の臓器の影響を受けて心不全になることもあります。
心不全にならないようにするためには、日々の生活を見直すことが大切になります。
心臓を休ませるには、安静が一番です。休日にはしっかりと休んでください。身体的にも精神的にもリラックスする事が大切です。日頃の疲労を休日で回復させ、精神的に疲れているときは、趣味などをして心をリフレッシュする事も、心不全の予防につながります。
心不全は治る?回復する?
原因にもよりますが、心不全の多くは回復が可能です。心臓はとてもタフな臓器です。極めて繊細な臓器である脳とは違い、筋肉でできており、休ませてあげれば回復が見込めます。
休ませる、と言っても、その動きを止めることはできませんので、血液を循環させる、という最低限の仕事は続けてもらう必要があります。
心臓の負担となっているものを取り除いてあげる、あるいは、頑張り過ぎている心臓を少しペースダウンさせてあげれば、心不全は回復が見込める疾患です。
具体的には、運動療法、食事、あるいはお薬にて 心臓の負担を軽減させてあげる方法や、カテーテル治療や外科手術によって、負担となっている原因を除去する、という方法があります。