その症状は、立ちくらみ?めまい?
「立ちくらみ」と「めまい」は混同しやすい言葉です。ある程度は重なる部分もあると思います。
立ちくらみとは?
まず、「立ちくらみ」は言葉通り、立ち上がった際にくらくらする症状を言い、目の前が暗くなったり、人によっては冷や汗や吐き気を伴う事もあります。
医学的には神経調節性失神と言います(実際に失神までいく人は稀です)。
これは立ち上がった際に、頭にいく血液が必要分流れずに起きる症状です。
同一ではないですが、小学生の頃に校長先生の話が長くて、気分が悪くなり「貧血」と言われていた人が身近にいませんでしたか?
あれは厳密には貧血ではなく、神経調節性失神の症状です。精神的ストレスや肉体的疲労、排尿・排便、飲酒後など様々な状況で起きます。
これらの「立ちくらみ」は、循環器科という心臓を専門にする科が担当になり、院長の私が専門としている科です。
原因に応じて、生活習慣を見直したり、血圧を調節する神経を鍛える運動を行ったり、内服が治療の基本となります。
めまいについて
対して「めまい」は、ぐるぐると目が回るような症状を言います。
同じ場所でぐるぐると回った後に、止まると世界がぐるぐると回った感覚になると思いますが、それが「めまい」の症状です。
めまいで一番多いのは、『良性発作性頭位変換性めまい症』という、長い病名の病気です。
これらは内服や、めまい体操という運動で改善する事がありますが、めまいの中には重篤な疾患も隠れている事がありますので、症状が続く場合は、必ず病院を受診してください。
「めまい」の専門は耳鼻科になりますが、最初は重篤な疾患かどうかの判断は内科で行い、重篤な疾患がなければ耳鼻科へ紹介する事も多いです。
心配な方は必ず受診をするようにしてください。